ダブル・ディグリープログラムに基づく受入学生の活動状況について
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症拡大によって、当該事業の取組内容に甚大な影響が及びました。特に、学生交流への影響が最も大きく、交流人数は5人に留まりました。長崎大学では、山東大学から受入れた大学院生4名が、2020年9月のオンラインによる日本語研修を受講しました。その後、彼らは11月下旬にようやく日本への入国ができるとともに、二週間、成田空港周辺のホテルでの隔離期間を終え、12月10日にようやく来崎出来ました。入国後のホテル待機中には、オンラインによる講義の受講方法や修士論文に関する研究課題の実施方法、奨学金及び生活の留意事項等の説明を長崎大学からZoomで行いました。さらに、危機管理の指導を行うことで、コロナ禍でも安心した状況下で留学生活が送れるような工夫を講じた次第です。
また、第4クォーターにおける講義、修士論文に関する研究活動及び日本語学習についても、コロナ禍で健康維持を重視しながら、無理なく継続できるよう、対面とオンラインによるハイブリッド型の授業形式で実施されました。修士論文に関する研究活動においても、指導教員への研究進捗報告会が定期的(毎月1回程度)に開催されています。さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を判断しつつ、2021年3月に二回に分けてインフラの建設現場に関する見学会を実施致しました。日本のインフラ整備の現場を目のあたりにして、工学系の学生ならではの現場体験が出来、沢山の刺激と感動があったものと思われます。
当該事業は、2021年3月末をもって終了となりますが、山東大学から受入れた第二期のDD学生4名は、2021年8月末日まで本学において留学・研究活動を継続致します。工学研究科及び社会環境デザイン工学コースとしては、今まで同様に全力で留学生達をサポートしていきたいと考えています。
長崎大学工学研究科では、本学の学生のみならず、グローバルな視点を有してインフラ全般に関わる人材を養成することを最も重要な使命と位置付け、今後も積極的に取り込んでいきたいと考えています。