2021.03.25

ダブル・ディグリープログラムに基づく受入学生3名が修了致しました。

2019年4月から2021年3月まで山東大学から受入れているDDプログラムに基づく大学院生3名の留学生は、この度、長崎大学工学研究科の修士号を取得し、無事修了致しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、学位授与式が中止となりました。このため、修了証書は中国の当該学生3名に郵送されました。

特に、社会環境デザイン工学コース所属の韓子双さんは、コースの修士論文に関する試問会において優秀発表賞を、コース内での学業が優秀な学生として工学研究科長賞を受賞致しました。当該学生3名は、長崎大学工学研究科の第一期のDD学生として修了致しました。おめでとうございます!大変喜ばしいことです。

今後もインフラ整備分野において、社会に貢献できるグローバルな視点を有した人材として活躍して欲しいと願っているところです。(※韓子双さんの受賞感想文は以下のとおりです。)


 My name is HAN Zishuang, a double degree postgraduate student at Nagasaki University and Shandong University. It’s my great honor to be able to receive the Section Chief Award in Graduate School of Engineering and Outstanding thesis defense Award.

My deepest gratitude goes first and foremost to Professor ISHIBASHI, my supervisor. Since I became a part of the Environmental Engineering and Planning Laboratory, he gave me much useful advice and illuminating instruction through all the stages of my research. Without his guidance, my graduation thesis could not have reached its present form.

I would also like to express my appreciation to Professor Jiang and Teacher Zhu for helping me adapt to life in Japan as quickly as possible. And I am very thankful to Professor Tada, Professor Nakamura, Professor Seto, Professor Moriyama, Professor Omine, Professor Okumatsu, Professor Nishikawa, Professor Suzuki, Professor Sugimoto, Teacher Higuqi, and all teachers who have taught me and helped me in Nagasaki.

Finally, I sincerely appreciate my Motherland and Shandong University, for providing me such a good chance to study at Nagasaki University. This memorable experience witnessed my biggest growth, and I will stand at the new starting to meet new challenges in the bright future.



2021.03.24

ダブル・ディグリープログラムに基づく受入学生の活動状況について

令和2年度は、新型コロナウイルス感染症拡大によって、当該事業の取組内容に甚大な影響が及びました。特に、学生交流への影響が最も大きく、交流人数は5人に留まりました。長崎大学では、山東大学から受入れた大学院生4名が、2020年9月のオンラインによる日本語研修を受講しました。その後、彼らは11月下旬にようやく日本への入国ができるとともに、二週間、成田空港周辺のホテルでの隔離期間を終え、12月10日にようやく来崎出来ました。入国後のホテル待機中には、オンラインによる講義の受講方法や修士論文に関する研究課題の実施方法、奨学金及び生活の留意事項等の説明を長崎大学からZoomで行いました。さらに、危機管理の指導を行うことで、コロナ禍でも安心した状況下で留学生活が送れるような工夫を講じた次第です。

また、第4クォーターにおける講義、修士論文に関する研究活動及び日本語学習についても、コロナ禍で健康維持を重視しながら、無理なく継続できるよう、対面とオンラインによるハイブリッド型の授業形式で実施されました。修士論文に関する研究活動においても、指導教員への研究進捗報告会が定期的(毎月1回程度)に開催されています。さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を判断しつつ、2021年3月に二回に分けてインフラの建設現場に関する見学会を実施致しました。日本のインフラ整備の現場を目のあたりにして、工学系の学生ならではの現場体験が出来、沢山の刺激と感動があったものと思われます。

当該事業は、2021年3月末をもって終了となりますが、山東大学から受入れた第二期のDD学生4名は、2021年8月末日まで本学において留学・研究活動を継続致します。工学研究科及び社会環境デザイン工学コースとしては、今まで同様に全力で留学生達をサポートしていきたいと考えています。

長崎大学工学研究科では、本学の学生のみならず、グローバルな視点を有してインフラ全般に関わる人材を養成することを最も重要な使命と位置付け、今後も積極的に取り込んでいきたいと考えています。


2021.03.23

キャンパス・アジア事業に関する最終報告書が完成いたしました。

「日中韓の大学間連携によるインフラストラクチャーを支える人材育成事業」は、アジアやアフリカ等に代表される開発途上国のインフラ整備に関する課題の解決に貢献できる実践的能力に優れた高度専門職業人材の養成を目的としたものです。特に、2016年度から2020年度の5年間に渡り、中国・山東大学及び韓国・成均館大学校とコンソーシアムを組織して実施してきました。

2021年3月末日をもって当該事業が終了を迎え、5年間の取組み及びその成果、取組みとともに明らかとなった種々の課題や事業終了後の新たな展開等について最終報告書に取り纏めました。なお、最終報告書及び資料別冊をご希望の方、当該事業の内容等にご質問をお持ちの方は、鈴木誠二准教授(ssuzuki★nagasaki-u.ac.jp)までご連絡下さい。(メール送信時には、★マークを@マークに置き換えて下さい。)

報告書(2021年3月)

2021.03.20

長崎大学においてインフラに関する共通科目の講義を開講致しました。

2020年度の日中韓の三大学によるインフラに関する共通科目である「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」を開講致しました。令和元(2019年)年度は三大学での開講が実現できました。一方、今年度(2020年度)は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、三大学間の学生交流が滞り、山東大学から長崎大学に派遣されたDD学生4名が中心となっていたため、長崎大学のみでの開講となりました。

2019年度と同様に、長崎大学の既存講義である「インフラ維持管理・更新・マネジメント」講義の中で、それぞれ4回分を2021年2月には成均館大学校のEui Jong Lee先生とSang Youp Lee先生に、2021年3月には山東大学の李先生にオンライン授業にて担当して頂きました。

言うまでもなく、このインフラに関する共通科目は、共通のルールの下で「教育の質を保証する」ために不可欠であることを三大学が相互に認識した上での開講となっています。キャンパス・アジア事業5年間の間に、三大学間において延べ30回程度、10人以上の教員による講義が行われました。三大学の先生方にも日中韓のインフラ整備の現状や維持管理技術に関する最新情報等の共有を積極的に行って頂きました。コロナ禍の状況が日々変わる中、三大学間での学術交流及び学生交流が継続される限り、今後もオンライン等の柔軟な対応で引き続きこのような共通科目の講義を継続していきたいと思っているところです。


2021.03.19

キャンパス・アジア 長崎大学「大学の世界展開力強化事業」第2回外部評価委員会が開催されました。

令和3年3月17日、キャンパス・アジア「大学の世界展開力強化事業」第2回外部評価委員会が開催されました。今回は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、対面での委員会の実施が困難であったため、Zoomによるオンライン会議にて実施されました。

本委員会のメンバーとしては、大学関連委員の土木構造分野(京都大学・名誉教授)、トンネル・地下構造物分野(山口大学大学院・教授)、水環境分野(京都大学防災研究所・教授)から各1名、民間企業関連委員として建設会社(三井住友建設)及び建設コンサルタント(大日本コンサルタント)から各1名を構成メンバーとして、本事業における活動内容の継続的改善を図っていくことを目的とし、平成30年度より外部評価委員会が設置されました。

今回の第2回外部評価委員会は、先ず本事業の総括担当者である夛田彰秀教授から、本事業の背景や申請経緯、これまでの5年間に渡って実施された学生交流の実績、今後の課題等について説明し、最後に本事業の総括を行いました。次いで、外部評価委員の先生方には本事業5年間の実績を総括した上で、様々な観点から総合的に評価していただきました。本事業への取組みに対して、極めて高い評価を受けるとともに、学生目線に立ったDDプログラムを構築する必要性や、事業終了後の財政面への新たな努力、大学でのDD学生の定員化など、様々な観点から忌憚のないご意見を頂戴致しました。インフラ人材育成コンソーシアム運営会議の諮問組織として、学外の有識者を構成員とする「外部評価委員会」を開催することで、PDCAサイクルを含む本事業の評価と検証、事業報告書の作成及び評価結果の公表等を行うことができました。これらのことによって、本事業における「教育の質の保証」を三大学の学生に証明することが可能となりました。

今回の外部評価委員会の先生方から頂戴した貴重なご意見を真摯に受け止め、今後の第三モードへの展開に活用していきたいと思っております。なお、下記のとおり、「第2回外部評価委員会議事要旨:質疑応答編(速報版)」を掲載致しますので、ご参照下さい。

210319_外部評価委員会議事録(速報版)